2012年1月2日月曜日

Glee鑑賞はカミングアウトの下ごしらえになるのか!?

明けましておめでとうございます。

去年はYouTubeにカミングアウト・ストーリやIt Gets Betterメッセージの日本語字幕版を30本以上アップすることができました。
見てくださった方々、本当にありがとうございます。
今年も少しずつやっていきたいと思います。

個人的には、去年はLady Gagaの歌(と友人とのメールや会話)に励まされることが多い年でした。

ところで、Lady Gagaが出演した年末の紅白歌合戦での日本語字幕が「???」な内容だったのは、ちょっと残念でしたね。
今ツイッターなどを見たら、僕と同様に「???」と思われた方が多かったようですね。
中には「NHKは、けしからん」といった趣旨のことをネットに書いている方もいたようです。

ここでちょっと話題を変えて、アメリカのTVドラマ「Glee」の話をします!

今日、実家で、親と一緒に、Gleeのシーズン1のDVDを見ました。
見たのは、Lady Gagaの曲を歌うエピソードです。
そのエピソードには・・・
カート君(ゲイの男子高校生)が、思いを寄せているフィン君(ヘテロセクシャルの男子高校生)から「(部屋の内装が)オカマっぽくて嫌だ、俺はオカマなんかじゃない!」と罵声を浴びせられる場面がありました。
(ちなみにカート君は、以前のエピソードで、すでに父親にはゲイだとカミングアウトしています)。
その場面の続きは、オカマっぽさをバカにされている瞬間をカート君の父親が目撃し、カート君のことを父親がかばう、といったものでした。

この一連の場面になるまでは、僕は親に、様々な登場人物について色々と説明しながら、DVDを見ていました。
「この女の子は歌がメチャクチャうまいんだけど性格が最悪な子だよ」
「この男の子は他の高校の生徒だったんだけど最近引っ越してきたんだ」
「この女の先生はチアリーダー部のコーチでグリー・クラブをつぶそうとしているんだよ」
など、とね。

だけど、ゲイのカート君が出てきたとき、僕は親に、
「この男の子はゲイで、以前のエピソードで父親にカミングアウトしたんだよ」
「この男の子はフィン君のことが好きなんだ」
などと説明することはできなかったです。

僕は兄には自分がゲイだとカミングアウトしていますが、親にはしていません。
自分が親にゲイだとカミングアウトしていないのに・・・
親は親で、35才の僕には結婚の話を全く振ってこないのに・・・
そんな自分が「この子はゲイで、フィン君のことが好きでね」などとペラペラと親に話せる訳がなかったんです。

なので、ゲイのカート君とヘテロセクシャルのフィン君とカート君の父親が出てくるシーンでは、僕は親と一緒に黙ってDVDを見ていました。
若干、気まずかったです(笑)
この場面のあるエピソードをわざと選んで見たわけではなくて、たまたま親と一緒にまだ見ていなかったエピソードを見ていたら、こんなふうにゲイのことを描いた内容のエピソードだった、という感じなので・・

ちなみに、僕が兄にカミングアウトしたとき、兄からは「10%くらいはそうかなあと思っていた」と言われたんです。
だから、将来もしも僕が親にカミングアウトすることになるのだとしたら、、、
何の下ごしらえもせずにいきなりゲイだと言ってびっくりさせるよりも、僕がゲイだとわかるようなヒントのようなものを今から少しずつ示していっておく方が、親としてはカムアウトされた時のショックが少なくて済むかもしれないな、と思うのです。
そして、今日のGleeのDVD鑑賞が、そのヒントの一つになったかなあ、などとも思うのです。

今日は、そんな元旦でした。。。
皆さんの元旦はいかがでしたか?

最後に今日は、僕がYouTubeに様々な動画の日本語字幕版をアップするきっかけになった人の動画を紹介します。
サンフランシスコ郊外に済んでいるブライアンさん(ゲイ男性)の動画です。
ブライアンさんがゲイだとカミングアウトした時の話をしている動画(日本語字幕版)です。
まだご覧になっていない方は、お時間のある時に是非みてください。


ちなみにこのブライアンさんは、ジェイさん(ゲイ男性)と結婚し、2人の子ども(養子)を育てています。
ゲイの父親が2人いる、4人家族です。
その4人家族は、YouTubeで様々な動画を公開しています。
上のリンクから、結婚して子どもを育てているゲイ男性のカップルおよび家族の日常を動画で見ることができます。
そういう人たちがアメリカとかヨーロッパにいるということはニュースなどの活字では知っていましたが、実際に顔を出してアップされている動画をみると、本当にそういう人たちがこの地球上で暮らしているのだ!と強く実感することができると思いますよ。
(YouTubeの力は偉大だと思います。笑)

2 件のコメント:

  1. けいたです。

    カミングアウトの下準備になるかというとあまりならないと思います。

    まず親がそこまで意識して見ているか、
    気まずいのは実は自分だけではないかというところですかね。
    もしそこで親も気まずくなるなら、もう気がついているというレベルだと思います。

    あとゲイにも色んな人がいて
    カート君はいわゆる典型的なオカマタイプですよね。
    自分が持ってる自分のイメージがカート君に近いならまだしも、
    これといって共通点が見いだせないならあまり意味はないかも。
    このあたり、バラエティに「おネエさん」が出ると嫌な気持ちにいる人がいる原因と似ていると思います。
    作られたゲイのイメージがどんどん助長される感じです。
    まぁカート君の役柄は「おネエさん」ほどひどくはないとは思いますが。

    実は男とか女とかストレート(/ヘテロ)やホモセクシャルとかそんなラベリングは分析には役立っても、
    個人を当てはめて色分けするのはあまり意味がないことなのではないかと思ってます。

    結局、誰かを好きになることって出たとこ勝負みたいにところが多くて、
    友達にパートナーを紹介されると「言ってたタイプと全然違うし!」ことは多いし、
    異性愛者だからって異性誰でもいいのか、
    同性愛者は同性だと誰でもいいのか、っていうとそんな分けはないし。

    色んな事柄があるなかで、傾向として、結果として同性を好きになることが多いと
    「きっと自分は同性愛者なんだ」って思うだけなんだと思います。

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  2. けいたさん
    コメントありがとうございます。

    ラベリングは分析には役立っても個人を当てはめて色分けするのはあまり意味がないことなのでは、というコメント、ほんとにそうだなぁと思いました。
    (またけいたさんのコメントの最後の2行も、すごく共感しました)

    僕は人に自分のことを説明(カミングアウト)するときには「僕は男で、自分が男だってことに違和感を持っているわけではないんですが、いいなあと思う相手が男なんですよ。だから簡単に言うと、ゲイなんです」と説明(カミングアウト)し始めることが多いんです。

    「簡単に言うと」という枕詞を付けた方が、なんとなく今の僕自身はしっくりくるんですよね。
    (「僕はゲイなんです」というのは間違いないしその通りなんですが、ね)

    「簡単に言うと」という枕詞が欲しいという僕の気持ちは・・・

    ・ゲイというラベリングから想像されるイメージの付いた色眼鏡で僕を見るのではなくて、ありのままの僕を見て欲しい
    ・そのラベル/イメージに僕を当てはめて色分けして欲しくない

    という気持ちでもあったのかなと思いました。

    今までそういうふうに自分のことを考えた事がなかったので、けいたさんのコメントを読んで、確かにそういう説明もできると考えることができて、嬉しかったです。

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