2012年4月29日日曜日

Glee/グリーのカート君は高校でゲイだとカミングアウトしたけど‥


TVドラマ「Glee/グリー」でゲイの高校生カート君の役を演じている
クリス・コルファーは、実際にゲイなんだそうです。
(Glee/グリーについてはこことかここにも前にブログを書いたのでよかったら見てください)

カート君はドラマの中で、お父さんにカミングアウトしました。
通っている高校でもカミングアウトしていることになっています。

だけど、クリス・コルファー自身は
高校でカミングアウトしていなかったそうです。
そのわけは、
「僕の故郷ではゲイだということで殺される人がいるから」
だそうです。。

で、今日はちょっと自分のことを書きます。

僕が自分はゲイなのだとはっきり自覚できたのは23才の頃でした。
今思えばそれより前から男性に魅力を感じていたと思います。
でも高校生の頃は、まさか自分がゲイだとは思っていませんでした。
自分がゲイだということを否定(というより否認)していました。

僕は男子校に通っていました。
周りの同級生は、女性タレントやAV女優や
隣の女子校の子の話をよくしていました。
どぎつい下ネタも多かったです。
僕は、そういう話がとても嫌でした。
なぜ嫌だったのか。今はその理由はわかります。
でも当時はわかりませんでした。

「なんで皆は下ネタばかり話すのだろうか」
「皆は早く大人になって下ネタを話さない人になって欲しい」
 (当時の僕は、大人は下ネタを話さないのだと思っていたので‥)
そう思ってました。

僕は本当は男性に魅力を感じている。
でもそれを自分で認識できていない。
他の同級生のように、女性の話に夢中になれない。
でも皆は女性のことで盛り上がっている。

そんな状況で、僕は疎外感のようなものを感じていたのだと思います。

当時の僕は、自分がゲイだと薄々感じてはいたと思います。
でも、まさか。自分は違う(ゲイではない)。
そう思っていました。

その後、色々あって、、
23才でゲイだと自覚し、24才で初めて人にカミングアウトしました。
その頃
「もっと早く自覚できていたらよかったのに‥」
と思っていました。
高校で自覚していたら、大学生の時にもっと
ゲイの友達や彼氏を作れていたはずなのに。
貴重な時間をもったいなく過ごしてしまった。
そう思っていました。

でも、35才になった今は、ちょっと違う考えをしています。。
高校で自覚しなくてよかった。
そう思っています。

高校生でゲイだと自覚しても絶望もせず
自殺もしない人もいることでしょう。
でも絶望したり、うつ状態になったり、
自分を否定する気持ちになる人もいることでしょう。

僕は、自分は後者のタイプの人間だと思います。
当時の自分は、自分がゲイだという「問題」をどう扱えばいいか、
わからなかったです。
だから、もしも僕が高校生の時にゲイだと自覚してしまっていたら‥
絶望して,親を恨み、自分を憎み、
しかしたら自殺しようと考えたかもしれません。

でも、僕は、自分がゲイだと自覚しないことによって、
自殺してしまうことなく、今この2012年まで
生きてくることができました。
当時の僕は、ゲイであることを否認することで、
無意識のうちに自分自身を守っていたのかもしれないのです。

人にはきっとそれぞれのタイミングというものがあるのだと思います。
自分がゲイだと自覚するタイミング‥
人にカミングアウトするタイミング‥
自分以外のゲイの人と出会うタイミング‥

それぞれのタイミングは、自然に、
その時になったら、訪れるのだと思います。

だから、無理に急いだりせず、
自分自身のキャパシティーに見合ったベストなタイミングで訪れてくれる
様々な出来事を味わいながら、これからも生きていきたいなあと思います。

最後に、Glee/グリーでゲイのカート君の役を演じている
クリス・コルファーの動画を紹介します。
若いゲイ・レズビアン・バイセクシャル・トランスジェンダーの人たちへの
メッセージで、It Gets Betterプロジェクトの一環の動画です。
是非みてください。

(It Gets Betterプロジェクトとは、未成年のLGBTの自殺がアメリカで相次いだことを受け、
 「将来は今よりも良くなるから自殺しないで今は耐えて頑張って」という動画を
 YouTubeにアップするムーブメントのことです。詳しくはWikipediaをみてください)







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2012年4月12日木曜日

子育てをするゲイ・レズビアン ~ゲイ・カップルに育てられた青年のスピーチ~

今日は、ネット上で知り合ったwednesdayさんが
日本語訳を作ってくださった動画その3について、書いていきます。

突然ですが、この世界にはゲイのカップルに育てられた人が本当にいるんですね~!
(英語だと、レズビアンのことを「ゲイ」と言うこともあるようなので、ここではレズビアンも含めて「ゲイ」と書いています)

僕はゲイ男性ですが、最近、感じていることがあります。

それは・・・

あと20年~30年後くらいにはこの日本でもゲイ同士で結婚できるようになる。
結婚は無理でも子どもを育てるゲイ・カップルが増える。
そしてそういう人たちがいるということが認識されていく。

ということです。

だから、僕は55才くらいになったら結婚するというオプションが手に入るだろう。
そんなふうに考えています。

だけど、今はまだ日本では無理でしょう。
ゲイのカップルが子どもを育てるなんて全然考えられない。
そう思っていました。

しかし!

日本にも、5人の子どもを育てたレズビアンのカップルいるんです!
その家族については、NHKの「ハートをつなごう」という番組で放送されていました。

この番組を見て、すごく驚きました。
30年前から日本でゲイのカップルが子育てをしていたんです!
アメリカとかヨーロッパとかにはそういう人たちがいるとは知っていたのですが、
まさか、この日本にもいたとは・・・
本当にビックリでした。

世界を見渡せば、きっと、そういうゲイ・カップルはたくさんいるんだと思います。

そこで今回は、レズビアンのカップルに育てられた青年ザック・ウォルス氏
スピーチの動画(日本語字幕付)を紹介します。

これは、家族についてのスピーチです。

去年、アメリカのアイオワ州で、同性愛者のパートナーシップ制度を廃止するという
提案がなされており、この提案に反対するためのスピーチです。

この動画がYouTubeにアップされると、たちまち評判となり、
ザック・ウォルス氏(現在20才か21才)はとても有名になったそうです。

両親の性的指向は、子どもの人格には全く影響を及ぼさない。
家族のきずなは、政府によって祝福されることで強くなるのではない。
家族のきずなは、一緒に楽しい時を過ごすために、つらい時を共に乗り越えていこうとする意思によって作られる、それこそが家族というものである。

といったスピーチです。

僕は、wednesdayさんが日本語訳を作って僕に連絡してくださったので、
このスピーチのことを知ることができました。
wednesdayさん、どうもありがとうございます。

では、動画を見る前に、wednesdayさんからのメッセージもお読みください。
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 同性愛結婚が法律で認められていないアイオワ州で
 Zach Wahlsという19歳の青年が州議会で発言した事が
 youtubeで有名になり、
 後にメディアに注目されるようになりました。
 数分の動画の中に詰め込まれた言葉に心を動かされ、
 日本でも多くの人に観て欲しい動画だと思ったので
 翻訳をしました。
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